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【職業interview】見えない先に待っていたのは、ヒリヒリするような職人への道でした。

2022.11.21
動き出し
ゼロイチインタビュー

【職業interview】見えない先に待っていたのは、ヒリヒリするような職人への道でした。

京都の職人と聞くと、どんなことを思い浮かべますか? 

弟子入り、修行、伝統継承などなど。身近な存在でなければ、中々想像できない世界かもしれません。今回、知り合いに未経験から染色の世界に弟子入りした若い男性がいるという話を聞きました。しかも、飛び込んだ理由はシンプルに「かっこいい」からという。

そんな素敵な感性を持つ彼自身をもっとよく知るために、工房までやってきました。

 

越本 大達さん/アート・ユニ 染め職人(立命館大学 産業社会学部卒業)

富山県出身。小学2年〜高校3年まで野球一筋。1年間浪人を経験するが、第一希望の大学には入学できず大学生活がスタート。ボランティア活動や就活塾に通いながら、自分が進みたい道を模索し続ける。大学4年の頃、中須俊治( 代表)が紹介してくれた染色工房で、師匠・西田さんと出会い染め職人の道へ進むこととなる。

 

越本さんが働く 染色工房「アート・ユニ

染色の委託加工業として1975年設立。千年のみやこで紡がれてきた京友禅の技法を駆使し、アパレル・インテリアに用いるテキスタイルを染色している。事業のメインはハイファッションブランド作品の制作。Louis Vuitton・HERMESや ISSEY MIYAKEなど名だたるコレクションブランドの作品に携わっている。完全手作業により生まれる革新的なデザインが、デザイナーたちを魅了している。

 

 

染め職人になるまでの、モヤモヤ期からお話します。

染め職人としてやりがいを感じながら、日々スキルを磨いている越本さん。お話をじっくりお伺いすると「染めの世界と出会うまで」にたくさんのターニングポイントがあったんだそう。確かに野球一筋、立命館大学 産業社会学部部卒業という肩書きからは、想像できない染色という職業。そもそもどんな学生時代を過ごしてきたのか、高校時代から紐解いていきます。

 

 

無理はしない。やりにくいと感じたら素直に心に従うこと。

 目の前に迫ってくる就活の現実。越本さん自身、焦ったこともたくさんあったけど、道を決める時は、自分がどう生きていきたいかを指針にされていました。「野球をしていた頃のヒリヒリ感が、ここにはあったんです」と越本さん。昔は砂で汚れていたユニフォームが、今も同じように汚れている。見方が変わるだけで、夢中になるものってずっと変わらないものかもしれませんね。

企画・撮影/株式会社 枠
編集・文/mao yoshida

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