記事を読む

起業家、フリーランス、会社員・・・。 いろいろな働き方について考えてみる。

2022.03.30
イベント

DOON!ローンチイベントDAY2レポート】

3/18(金)、大学生向けポータルサイトDOON!のリリース記念イベントDAY2をKANDAI Me RISE(関西大学梅田キャンパス)で開催しました。

 

◎「チャンスは骨までしゃぶって出汁を取れ」byわっきゃい

最初のプログラムは、お笑い芸人わきゃいさんを迎えてのゲストトーク「自分らしく生きるヒント-チャンスは骨までしゃぶって出汁を取れ」です。
トークは、当時アマチュアとして出場したR-1グランプル2022準々決勝でのネタ「0.04%」で始まりました。現在、わっきゃいさんは京都大学に在籍するお笑い芸人で、登録者数65万人を持つYouTuberでもあります。タイトルの「チャンスは骨までしゃぶって出汁を取れ」は、わっきゃいさんの座右の銘のひとつとのこと。「23年生きてきた中で得た自分なりのアンサーは出すけど、それがソリューションになるかどうかはわからない」と言いつつも、これまでの経験を語ってくれました。

わっきゃいさんは中学生の頃、ペットボトルのキャップ投げという競技を思いつきました。きっかけは、野球を見るのが好きだったこともあり、キャップで変化球を投げられるのでは?と考えたこと。2年ほどかけて変化球が投げられるようになり、SNSに投稿すると一気にバズって、フォロワーは2万人、再生回数は2000万回超えに。多くの人はここで満足して終わりそうですが、わっきゃいさんは「もっと知ってもしい、もっと普及したい」と考え、その過程でコピーライティング技術やデザイン力を身につけました。大学入学後はペットボトルのキャップ投げサークルを立ち上げ、テレビ局に売り込みに回り、キャップ投げで「炎の体育会TV」や「めざましTV」などに出演。また、その後、YouTubeで「どうでもいい日常のニュース」を放送したり、アマチュアからプロになってお笑い芸人として活動したりと、さまざまな活動をしてきたわっきゃいさん。やっていることはその時々で変わりますが、一貫したテーマ「チャンスは骨までしゃぶって出汁を取れ」で活動してきたといいます。

「残念ながら、チャンスはみんなに平等に落ちているわけじゃない。家庭環境や運、個人の能力、メンタリティによって違います。でも、見つけたチャンスをどこまで活かせるかによって、チャンスから出る旨味が変わってきます」と話します。キャップ投げでテレビ出演した際も、「1つ何かに出演したら、これでもかと告知しました。共演する芸人やスタッフに話しかけて友達になって・・・と何でもした。そのときにしか落ちていない肉(チャンス)だから、肉を骨までしゃぶって。しゃぶり終わったら、その骨をナイフにして違う肉を切ることもできる」と、とことんチャンスを活かす姿勢を語りました。

 

また、わっきゃいさんは「経験」の大切さについても話しました。経験といっても、何も特別なことに限りません。「20年も生きていれば、みんな何かしらの経験を持っています。どう活かすかは自分次第。薬にも毒にもなる」とわっきゃいさん。カッコイイ経験でもダサイ経験でもOK。例えば、冒頭に紹介したコントにも、女の子に振られたときの経験が入っているのだそう。どんな経験でも、すべて糧になると話します。


「個として生きていくことを考えたとき、自分の生きてきた経験は一つしかない。みんな潜在的に個性を持っている。自分を探そうとか個性を探そうとか、あまり必至になる必要なないと思っています。今までしてきた経験をどう活かすかが大事です」


最後に、わっきゃいさんは大学生に向けてのエールをくれました。
「大学生の間は、いわばスター状態。大人のように何かに追われていることも重い責任もなく、それでいて大人にはないフットワークの軽さがある。何ごとにも変えがたい期間。自分なりのアンサーを求めて動く良い期間です。そのことが今後の人生においても一つのバックボーンになるのではないでしょうか」


わっきゃい

1998年生まれ。1歳からアメリカのロサンゼルスで育ち、現在、京都大学法学部在学中。お笑い芸人のほか実業家、コピーライターとしても活躍。キャップ投げの第一人者としてテレビ出演も多数。空手、サッカーなど、スポーツの経験も多い。


 

◎イントレプレナー(社内起業家)という働き方もある。

2つ目のプログラムは「就活で必ず出る問い~自分と会社の関係って?~」。DOON!の主題であるアントレプレナーシップは起業家精神と訳されますが、何も起業に限ったことではなく。新しいことをするという意味も含まれています。そのアントレプレナーシップを会社でどのように発揮していけるのか。実際に会社を舞台に自分らしいキャリアを楽しんでいる3人の先輩に話を伺いました。

1人目の白波瀬章さんは1992年にNTT西日本に入社。現在、執行役員を務め、デジタル改革推進本部技術革新部長として新しい事業やイノベーションを担当しています。白波瀬さんは、NTTスマートコネクトの立ち上げや、インターネットやスマホアプリで聞けるラジオ「radiko(ラジコ)」開発など、さまざまな新事業に携わってきました。「自分も会社も社会も活かすイントレプレナーという働き方」をテーマに、会社内で新しい事業を興す生き方もあると、自身の体験を話してくださいました。

白波瀬さんによると、イントレプレナーのメリットは「仕事しながら新しいことにチャレンジできる」「企業の持つリソース(信用や人材、システム)の活用が可能」「お金の心配がない」「失敗の影響がほぼない」こと。さらに、「時代が求めている」ことが大きなポイント。社会の課題が複雑になっている中、新しい事業や新しい課題解決策を生み出すことが求められているのです。

また、イントレプレナーに求められる資質としては「テーマ設定力(夢、ビジョン、課題発見力)」「傾聴力(課題を深掘りする力)」「共感力、認める力、読み込む力」「自分ごと化する力」「やり切る力」の5つ。それらは、今企業に求められている力でもあり、何らかの課題解決のために次の事業を生み出すことは社会的にも意義があると話しました。

NTT西日本では2022年3月、大阪・京橋にオープンイノベーション施設「QUINTBRIDGE」を開設。企業やベンチャー、自治体、大学などとともに地域の課題解決や新事業の共創を目指すもので、学生など個人の場合、会員登録すれば無料でコワーキングスペース利用やプログラム参加ができるそうです。

 

 

続いて、4月から入社3年目を迎えるという2人の社会人を加えて、パネルディスカッションを行いました。濱本貴子さんはシニアブランドマネージャーとして、マーケティングだけでなく、ブランド経営のすべてを任されています。東田一起さんは大手企業に勤務しながら、SNSとマーケティングのコンサルティング事業を運営しています。3人に対して、「自分と会社の関係をどう思っているか」「今の働き方をいつから描いていたか」「よい会社の見つけ方」「ファーストキャリアの考え方は?」など、いろいろな質問が投げかけられました。興味のある方はぜひ動画アーカイブをご覧ください。

 


パネリスト紹介

白波瀬 章

兵庫県出身。NTT西入社後、インターネット関連の新規事業開発やクラウドビジネスの企画・事業化推進等に携わる。自身が立ち上げたNTTスマートコネクトの代表取締役社長を務めたのち、現職(NTT西本社の執行役員)にいたる。スタンフォード経営大学院 スローンマスターズプログラム修了。著書に『今こそ企業内起業で経営者になる 自分も会社も社会も幸せになるイントレプレナーという働き方』がある。

濱本 貴子

P&G Japanで senior brand managerとして担当ブランド経営に従事。 大阪医科薬科大学、薬学部卒業。在学中は政府主催の新規事業ビジコンで優勝し300万獲得、アメリカプレゼンテーションイベントTEDx の主催、海外大での留学にて薬草の研究開発に携わるなど様々なことに従事。

東田 一起

京都府城陽市出身。人材系大手企業に勤務しながら旅行メディアの営業を担当しつつ、副業としてBtoBのSNSマーケティングツールを開発&販売の事業を展開。(現在法人化申請中)


 

関連記事